医院開業コンサルタント
井上 洋
医療を専門としたコンサルティングを行なう。メディックス総合研究所取締役。
はじめに
メディックスコンサルティンググループでは、新規の医院ご開業や経営改善をお考えのドクターのために、定期的に医院開業支援セミナーを開催しています。年々厳しさを増す医療経営環境の中で、成功する医院経営を目指すドクターのご参考になればと思います。新規開業には様々な不安がつきものです。ドクターは、その不安を少しでも払拭しようと多忙なお時間の合間を縫ってご参加されるため、ご参加されるドクターにとって有意義な時間となるように、担当者としては、企画から講話の内容、当日の段取りにまで細心の気配りが必要となります。このコラムでは、セミナーから垣間見える、ドクターのお悩みやご質問の多い事柄について、ご紹介いたします。
医院開業支援セミナー ご参加者アンケートより
第1回目である今回は、医院開業支援セミナーにご参加される医師像をアンケート結果により取りまとめてみました。セミナーにご参加されるドクターの年齢は30代前半から50代と幅広く、最近では若くしてご開業を希望される傾向があります。診療科目にも幅があり、内科や整形外科のドクターが多いのは勿論ですが、最近では脳神経外科や耳鼻咽喉科のドクターのご参加も多くなってきています。
医院開業相談・セミナー講話内容希望について
アンケート項目の『開業相談・セミナー講話内容希望について』(資料1)から、参加ドクターの興味は、全体の開業プランニングと事業計画であることが覗えます。最も高い割合を占めているのは、「事業計画(プランニング)」です。これは多くのドクターが、これから初めて経験する「医院の経営」というものの成功像が見えなく、医院開業に対する漠然とした不安や興味があることの表れだと考えられます。2番目の「診療圏調査」についてですが、これは、面取り合戦ともいえる新規の医院開設において、マーケティングの重要性についてお考えになっているのと同時に、どのようにして立地の選定を行えば良いのか分らないという不安の表れだと考えられます。3番目の「資金調達」につきましては、開業総費用と自己資金のバランス、運転資金の割合などがご相談内容として多く、実際に借入をすることが可能なのかどうかという具体的なご質問も増えてきています。
医院開業の時期について
「開業時期」(資料2)については、2年以内と2〜3年以内で6割を占め、開業形態に拘わらず、情報収集や開業準備期間として、このぐらいは必要とお考えになっているドクターが多いことが分ります。実際に、土地や物件の選定から準備を始める場合は、開業形態に拘らず、1年半〜2年ぐらいは必要になってきます。また、ご自身が検討しているエリアは、他の医院も開設する可能性もあるということも考慮しておかなければなりません。医院の開設においては、様々な不安や疑問がつきまとうものです。是非、開業支援セミナーや個別相談会にご参加していただき、ご自身が納得いくまでコンサルタントと話し合いをしていただければと思います。
【資料1 アンケート調査「相談希望内容」について】
【資料2 アンケート調査「開業時期」について】
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